花嫁に似合うはこせこセットとは?役割や意味、婚礼衣装に差が付くトレンドの着こなし方について詳しく解説!

古くから、花嫁和装に欠かせない和小物として愛用されている「はこせこセット」。

筥迫や懐剣などの5点から成るはこせこセットは、新しい門出に相応しい縁起物であり、多くの願いが込められた花嫁道具でもあります。

この記事では、はこせこセットの歴史や意味、トレンドの着こなし方、はこせこセットならではの儀式について、詳しくみていきましょう。

目次
  1. 花嫁に欠かせないはこせこの5点セットとは?
  2. 筥迫とは?
  3. 筥迫の歴史とは?
  4. 筥迫の部位の名称
  5. はこせこの挿し方とは?
  6. 懐剣とは?
  7. 懐剣の歴史とは?
  8. 懐剣の挿し方とは?
  9. 末広とは?
  10. 末広の種類とは?
  11. 末広の挿し方とは?
  12. 花嫁の末広はどんな時に使うの?
  13. 末広を持つ上でのタブー
  14. 抱え帯とは? 
  15. 抱え帯の歴史とは?
  16. 抱え帯はどんな時に使用するの?
  17. 花嫁衣装におすすめの抱え帯のサイズとは?
  18. 丸ぐけとは?
  19. 丸ぐけの歴史とは?
  20. はこせこセットはどんな婚礼衣装に合わせるといいの?
  21. 白無垢
  22. 黒引振袖
  23. 色打掛
  24. 引振袖
  25. 購入?レンタル?はこせこセットはどう選ぶ?
  26. はこせこセットを身につけた花嫁だけの思い出深い儀式とは?
  27. 筥迫(はこせこ)の儀
  28. 懐剣(かいけん)の儀
  29. 紅差し(べにさし)の儀
  30. はこせこセットの一覧表
  31. ニーズに合った和装探しに最適な 「京都きもの市場 着物宅配レンタル」!
  32. はこせこセットで花嫁和装をより美しく着こなしましょう!

花嫁に欠かせないはこせこの5点セットとは?

一般的な「はこせこセット」とは、「筥迫」「懐剣」「末広」「抱え帯」「丸ぐけ」といった着物にふさわしい5点の和小物のこと。

和装の花嫁に欠かせない伝統的なアイテムです。

古くから、きれいな花嫁をより一層輝かせる華やかな小道具として知られています。

筥迫とは?

「筥迫(はこせこ)」とは、結婚式の花嫁が胸元にしのばせている箱型の入れ物のこと。

「身だしなみを整えながらずっと美しくありますように」との思いの象徴です。

「幅の薄い箱」を意味していて、「箱迫」と表記されることもあります。

筥迫の歴史とは?

江戸時代に、武家の奥方たちが紅や紅筆、白粉などの化粧品と鏡などを入れ、懐に差して持ち歩いていた箱が起源です。

明治時代に入ると、筥迫が一般庶民にまで広がっていきます。

それに伴って、大きさが小さくなるとともに、次第に化粧ポーチとしての役割よりも、装飾品としての意味合いが強くなりました。

現代でも、結婚式や成人式など通過儀礼の際に身につける風習が伝わっています。

筥迫の部位の名称

筥迫の主なアイテムと役割について、詳しくみていきましょう。

・胴締め
「胴締め」は、筥迫の中央に縦に付いている帯で、筥迫が開かないようにするためのストッパーの役割を果たしています。

・びら簪
本来の「びら簪」とは、「びら」と呼ばれる薄い金属の板が数本垂れ下がった華やかな簪(かんざし)こと。
筥迫の外側に取り付けるびら簪は、筥迫専用に作られたものです。
かつては、先が尖った軸部分を自分の身を守るために用いたり、髪が乱れた際に整えるために用いたりしていました。現代では、実用品よりも装飾品として親しまれています。

・落とし巾着
「落とし巾着」は、お守りや香り袋を入れるための袋で、胴締めの先に取り付けて使用します。
身につける際には、帯に深く挿すことで、筥迫が落ちにくくなる工夫でもあります。

・飾り房
「飾り房」とは、筥迫の外側に付ける紐のことです。
主に、先に糸で房を作ってから切る「切り房」と、撚った糸を撚り返して仕上げる「撚り房」の2種類があります。
身につける際に帯から出すことでより華やかな雰囲気に仕上がります。
ただし、現代では胴締めやびら簪などのアイテムは、省略したり、あえて取り外したりする場合もあります。

はこせこの挿し方とは?

はこせこの挿し方は、次の手順で行うのがおすすめです。

1. はこせこを着物の胸元に挿し込む

2. 胴締めが表から見えるように調整する

3. びら簪や飾り房なども表に出してきれいに整える

懐剣とは?

「懐剣(かいけん)」は、花嫁が色打掛や白無垢を着用する際に身につける短剣です。

「嫁入り短刀」とも呼ばれ、「自分の身を守る」「貞操を守る」ことの象徴でもあります。

剣は、古くから神さまが宿る魔除けの品として親しまれてきました。

花嫁衣装の懐剣は、懐剣そのものではなく、飾り房の付いた懐剣袋を挿します。

懐剣の歴史とは?

もともと短剣は、武家の娘が自分の身を守るために懐に差して持ち歩いていた武器です。

その後、「災いから身を守る」ための厄除けやお守りとして、浸透していきました。

武家の娘が嫁入りの際に錦袋に入れた懐剣を携えていたという風習に基づき、明治時代以降、武家の娘の花嫁衣裳であった白無垢や色打掛を着る際に、婚礼道具の一つとして花嫁が身につけるようになったと伝わっています。

懐剣の挿し方とは?

懐剣の挿し方は、以下の通りです。

1. 懐剣を左胸から少し下がった帯の間に挿す

2. 飾り房を帯の前に出したら完成

※袋の中には、本物の懐剣は入っておらず、厚紙が入っています。

末広とは?

「末広(すえひろ)」は、婚礼衣装の帯に差す扇子です。

末広がりのおめでたい形にあやかり、「末広がりの幸せな家庭がずっと続くように」との願いが込められています。

おめでたいシーンに用いられることが多く、「祝儀扇(しゅうぎせん)」とも呼ばれています。

末広の種類とは?

祝儀扇は、通常の扇子とは異なり、白無垢には白骨タイプ、引き振袖や振袖には黒骨タイプで、長めの飾り房が付いているものを使用する場合がほとんどです。

祝儀扇には、扇面が煌びやかな金色である「金扇子」と、扇面が上品な銀色である「銀扇子」の2種類があります。

白無垢の場合は銀色の末広を、色打掛の場合は金色の末広を合わせる場合が多いですが、特に決まりはありません。

最近では、片面が金色で、もう片面が銀色と、便利なリバーシブルの末広も登場していますので、衣装やシーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。

末広の挿し方とは?

末広の挿し方は、以下の3つの手順です。

1. 末広を開く方を上に向けて手に持つ

2. 末広を帯と帯揚げの間の左側に挿す

3. 末広が帯から2㎝~3㎝ほど見えるように調整する

花嫁の末広はどんな時に使うの?

着付け後は帯に差したままの状態ですが、参列者のお出迎えやお見送り時や、集合写真を撮影する際などには、末広を手に持つのが一般的です。

扇子の留め具が右側になるようにして、右手で末広の根元を、左手で下から支えるようにしながら、帯の少し下の位置で軽く持ちます。

末広を持つ上でのタブー

花嫁が持つ末広は、あくまで婚礼用の末広であるため、通常の扇子とは異なり、扇子を広げて仰ぐことはマナー違反とされています。

また、末広を着物と帯揚げの間に挿す行為は、「間を割る」ことに通ずるとして、タブーといわれていますのでご注意ください。

ただし、前撮りの際にメッセージ付きの扇子を手に持ったり、広げた扇子で口元を隠したりと、扇子を小物として使用する場合は広げて使っても問題ありません。

抱え帯とは? 

「抱え帯(かかえおび)」は、帯の下で結ぶ細い帯です。

「自分をしっかりと律して生きていく」ことを意味しています。

近年では華やかな色柄のタイプが登場するなど、装飾品としての役割が強くなっています。

抱え帯の歴史とは?

抱え帯の起源は、着物の裾の長い部分を腰で持ち上げるためのひもです。

かつて、階級の高い女性たちは、室内では「お引きずり」と呼ばれるように、着物の裾を長くして引きずりながら歩く習慣がありました。

抱え帯は、外出時に動きやすいように、余った部分の布を畳み上げて腰で結んでいたことの名残です。

花嫁が本振袖を着用する場合には、昔ながらのおはしょりを作らずに抱え帯を結んで着付ける方法と、現代風におはしょりを作って飾りとして抱え帯を締める方法があります。

抱え帯はどんな時に使用するの?

抱え帯は、「志古貴(しごき)」とも呼ばれていて、七五三の7歳女児の着物と、結婚式の花嫁衣装にのみ用いられます。

通常は、七五三の時は「しごき」、婚礼時は「抱え帯」と呼ばれています。

七五三の場合には後ろで大きくリボン結びをして垂らして、結婚式の場合には後ろで小さなリボン結びをするのが一般的です。

花嫁衣装におすすめの抱え帯のサイズとは?

抱え帯は、七五三でも使う小物であり、幾つかのサイズがあります。

・七五三 幅約30cm、長さ約2m10cm〜2m30cm

・結婚式 幅約5m50cm〜6m、長さ約2m70cm〜3m

「しごき」とも呼ばれる七五三の抱え帯は、房が付いたタイプが多いのが特徴です。

七五三用と花嫁用の抱え帯は見た目や長さが異なりますので、間違えないようにしてください。

丸ぐけとは?

「丸ぐけ」は、筒状に縫った布の中に綿などを詰めた帯締めの一種です。主に花嫁衣装や晴れ着などの特別なシーンで愛用されています。

丸は、途切れずに縁起のよい「円」に通ずるとして、「永遠に続く幸せ」への願いを表しています。

現在、主流である組ひもの帯締めに比べると、やわらかい点と裏表がない点が特徴で、結びやすいと評判です。

婚礼用の丸ぐけは、白や紅、正絹や金襴(きんらん)など、豪華な雰囲気のものが多いです。

丸ぐけの歴史とは?

丸ぐけの歴史は、組みひもよりも古く、江戸時代の末期にあたる文化年間に、人気の歌舞伎役者が着物の着崩れを防止するため、帯の上に結んだのが始まりといわれています。

帯締めが誕生した当初は、丸ぐけの帯締めがほとんどで、明治時代の中期に組みひもが広まるまでは、大半を占めていました。

はこせこセットはどんな婚礼衣装に合わせるといいの?

白無垢や打掛などのはこせこセットを合わせるのにふさわしい婚礼衣装について、詳しくご紹介します。

白無垢

「白無垢」は、花嫁用の和装の中で、一番格の高い着物。

室町時代に武家の花嫁衣装として誕生したのが起源です。

着物や帯、小物を白一色に統一することで、「純粋」「神聖」を表していて、「嫁ぎ先の色に染まる」との意味が込められています。

挙式の際に着用するのが、一般的です。

白無垢のはこせこの選び方

かつては、白無垢を着る際には和装小物も白色にこだわる風習がありました。

ただし、時代が変わった現代では、白無垢に合わせる小物も様々になり、豪華なゴールドや艶やかな赤、女性らしいピンクなど、カラフルな小物と白無垢を合わせてお洒落に着こなすことも珍しくありません。

長襦袢の衿に縫い付ける半衿の色とはこせこセットの色を合わせると、より統一感が高まります。

黒引振袖

江戸時代の後期に流行した身丈と袖丈の長い「引き振袖」の中で最も格式の高い「黒引振袖」。

現代では、「黒」は「喪」に通じるイメージが強いですが、戦前までは婚礼衣装の定番でした。

「他の誰の色にも染まらない」という意味があり、花嫁の固い貞操概念や強い覚悟を象徴しています。

近年では、重厚感や高級感のある黒をベースに、華やかな色や柄、刺繍を取り入れた着物も登場し、より多くのデザインから選べるようになりました。

かつては披露宴でのお色直しの際に着るのが定番でしたが、最近では挙式の際に着用することもあります。

色打掛

白色以外のきれいな柄や色がデザインされた婚礼衣装です。

着物の上に打ち掛けて羽織ることに由来しています。

披露宴のお色直しとして着用するのが基本です。

引振袖

おはしょりを作らずに裾を引きずりながら歩く「お引きずり」という着方が特徴の婚礼衣装です。

打ち掛けに比べると、着る着物の枚数が少なく、動きやすいとして、披露宴のお色直しで人気です。

購入?レンタル?はこせこセットはどう選ぶ?

花嫁衣裳をレンタルする場合は、着物に合うはこせこがセットで付いている場合がほとんどです。

色や柄などの条件で検索して表示されている販売中の商品の中から自分ではこせこセットを準備する場合は、着物で使用されている柄や色を選ぶことで、まとまりやすくなります。

筥迫や懐剣、末広などを別々に集めるのではなく、セットでレンタルしたり、新品を購入したりした方が全体的に柄や色に統一感がでて、コーディネートしやすいのが特徴です。

お店によっては、はこせこセットだけでなく、重ね衿や半衿、色掛下とのセットでコーディネートできることもありますので、そちらを利用するのもおすすめ。

また、近年では末広や抱え帯、丸ぐけはレンタルの品を、筥迫や懐剣、伊達衿を自分好みの商品に変えて、自分なりのコーディネートを楽しむ人も増えています。

はこせこセットを身につけた花嫁だけの思い出深い儀式とは?

昔からの歴史を紡ぐはこせこセットともに、花嫁である娘と花嫁の母親の間で和婚ならではの儀式も伝わっています。

せっかく、はこせこセットを身につけたなら、和婚だからこその伝統的な儀式も体験してみてはいかがでしょうか。

筥迫(はこせこ)の儀

筥迫は、かつては花嫁道具の一つに数えられていた和小物であり、母から娘へと受け継がれることも珍しくありませんでした。

「筥迫の儀」は、筥迫を花嫁の胸元に挿す儀式です。

「女性としていつまでも美しくあって欲しい」との親心を意味しています。

通常は、挙式前に行う儀式ですが、人前式の場合にはプログラムの一つとして、参列者の前で行うこともあります。

懐剣(かいけん)の儀

「懐剣の儀」は、懐剣を花嫁衣裳の左胸近くに挿し込む儀式です。

「夫や自分、子供の身をしっかりと守る覚悟をしなさい」という意味も込められています。

紅差し(べにさし)の儀

「紅差しの儀」は、花嫁支度の総仕上げとして、花嫁の唇に真っ赤な口紅を塗る儀式です。

古くから魔除けの色として知られる赤色にちなんで、花嫁の「厄除け」「幸せ」を願う気持ちが込められていて、「紅置きの儀」「嫁ぎの紅」の別名で呼ばれることも。

花嫁と見つめ合いながら儀式を行うことで、結婚式前に母娘や家族の思い出を振り返るかけがえのない時間を過ごせます。

筥迫の儀や懐剣の儀などの儀式は、花嫁の母親が行う場合が多いですが、母親にこだわる必要はありません。

大切な親戚の方や今までにお世話になった方が、結婚式に参列していただける場合には、筥迫の儀は母親、懐剣の儀は姉妹、紅差しの儀は祖母という形で儀式を行う方を変更しても大丈夫です。

はこせこセットの一覧表

はこせこセットに含まれる5つの和小物と役割、意味について、見やすいように一覧表にまとめました。

名称役割意味
筥迫花嫁衣裳の胸元に挿す箱型の入れ物身だしなみを整えてずっと美しくありますように
懐剣婚礼衣装の時に身につける短剣貞操や自分の身を守ることの表れ
末広帯に挿す縁起の良い扇子末広がりの幸せな家庭がずっと続くように
抱え帯裾の長い部分を帯の下で結ぶための細い帯自分をしっかりと律して生きていくことへの象徴
丸ぐけ筒状の布の中に綿などを詰めた婚礼用の帯締め幸せが永遠に続きますように

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はこせこセットで花嫁和装をより美しく着こなしましょう!

日本で古くから受け継がれるはこせこセットは、一つずつ意味があり、花嫁和装に必要不可欠の縁起物です。

通常の婚礼和装の場合は、はこせこセットは見た目的にも必須アイテムとして扱われています。

ただし、最近のアレンジデザインの打掛や簡易的な和装の場合には、省略されるケースもありますので、衣装の仕様に合わせて取り入れると安心です。

はこせこセットを全部身につけた場合には、5本の房が優雅に垂れ下がっていて、花嫁衣裳を引き立てるアクセサリーのような役割も果たしています。

はこせこセットを身につけることで、花嫁らしさが増すとともに、より美しい花嫁姿へと繋がるのが魅力です。

はこせこセットそれぞれの歴史や由来、意味を知ったうえで、自分の花嫁和装にはこせこセットをうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

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