帯揚げの役割は何?帯揚げの選び方、結び方も解説

着物を装う中で、何を選んで合わせればよいのか良く分からないと悩んでしまうのが帯揚げなのではないでしょうか。帯の内側部分にしか見えないものだから目立たないと思われるかもしれませんが、中央にあるものなので意外と人目に触れやすかったりします。

オフィシャルな場に出向くわけではないからと適当に帯揚げを選んでいる方、いつもの帯揚げを使いまわしているという方、和装の楽しみを取りこぼしているかもしれません。

ここでは、帯揚げの種類、シーン別のルールや着こなし、帯揚げの結び方について解説しているので、ぜひ最後まで読んで、今後の着物の装いに役立ててみてください。

目次
  1. 帯揚げとは?
  2. 帯揚げの役割
  3. 帯揚げの歴史
  4. 帯揚げの種類
  5. 礼装用の帯揚げ
  6. しゃれもの用の帯揚げ
  7. 夏もの用
  8. 通年で用いることができる帯揚げ
  9. 着物の種類に合わせて帯揚げを選ぶ
  10. 黒留袖に合わせる帯揚げ
  11. 色留袖に合わせる帯揚げ
  12. 振袖に合わせる帯揚げ
  13. 訪問着に合わせる帯揚げ(結婚式やパーティーなど格式高い場に装う時)
  14. 訪問着に合わせる帯揚げ(食事会や観劇に装う時)
  15. 付け下げに合わせる帯揚げ
  16. 付け下げや色無地に合わせる帯揚げ(茶席)
  17. 小紋に合わせる帯揚げ
  18. 黒喪服に合わせる帯揚げ(不祝儀)
  19. 色喪服に合わせる帯揚げ(不祝儀)
  20. 夏の単衣に合わせる帯揚げ
  21. 盛夏に装う薄物に合わせる帯揚げ
  22. 秋の単衣に合わせる帯揚げ
  23. 七五三の七歳の祝着に合わせる帯揚げ
  24. 帯揚げにもトレンドがある?
  25. ニュアンスカラーの帯揚げが人気
  26. 正絹ではない異素材帯揚げが人気
  27. 王道の総絞り帯揚げも人気
  28. 帯揚げの結び方
  29. 帯揚げを用いる時の注意点
  30. 結び切(真結び)
  31. ひねり結び
  32. 一文字
  33. 入り組(いりく)
  34. 飾り結び
  35. 帯揚げのメンテナンス
  36. 基本のお手入れ
  37. シミができてしまった時
  38. 正絹以外の帯揚げのお手入れ方法
  39. 帯揚げはどこで買う?
  40. 呉服店やデパートで帯揚げを買うメリットとデメリット
  41. 通販で帯揚げを買うメリットとデメリット
  42. まとめ

帯揚げとは?

帯揚げは飾りのようなものと思われがちですが、ただのお飾りでもありません。ここでは、帯揚げの役割と歴史について解説していきます。

帯揚げの役割

帯揚げは、美しい着物姿、帯姿を作るのに必要不可欠なものと言われています。よく、「帯の上線部分をすっきり見せたいので帯揚げは外しても良いですか?」というお声を耳にするのですが、いくら装飾的な要素が強いとはいえ、着付けに必要だからこそ用いているという点を忘れてはいけません。

お太鼓を結ぶ際には、帯枕に帯揚げをからげて使いますが、もしここで帯揚げを使わなかったらどうなるでしょう。お太鼓の紐は丸見えになり、お太鼓の固定も弱くなります。最悪の場合、帯崩れの原因になってしまうかもしれないのです。

いかがでしょうか、ただのお飾りかと思っていた帯揚げにも帯や帯枕をしっかり固定し、余計な紐を隠して美しい着物姿を整えるという大事な役割があるのです。

帯揚げの歴史

江戸時代、帯が大きく変化していったことに伴い、帯をただ結んだだけでは帯の重量が腰全体にかかるようになってしまいました。腰への負担と帯の垂れ下がりを防止するために考案されたのが帯揚げでした。帯揚げの登場は嘉永の頃とされており、帯揚げを用いることで帯の垂れ下がりや重みを軽減するという具合に、実用的に使われていたのです。

これが、明治時代に入って現在の着物や帯結びの形に装いが整うと、帯揚げは装飾的なニュアンスの強いものへと変化していったのです。時代に応じて帯揚げを見せる量や見せ方に違いがあり、一時はあまり目立たせないようにするのが主流でした。現在は、着付けの流派にもよりますが、比較的自由に、個人の好みに合わせた帯揚げの見せ方を楽しまれている方が多いようです。

帯揚げの種類

帯揚げと一言で言っても、その素材や用途は大きく異なります。着物に夏もの(単衣や薄物)、冬もの(袷)があるように、帯揚げにも夏用のもの、冬用のものがあるのです。また、季節に合わせて生地の材質を変えて用いるのはもちろん、フォーマルとカジュアルでも使い分けが必要になります。ここでは、礼装に合わせる帯揚げとはどんなものか、カジュアルな装いに合わせる帯揚げとはどんなものか、また夏用の帯揚げにはどんなものがあるのかについてまとめています。

礼装用の帯揚げ

礼装の小物は白色に統一するのが基本ですが、正礼装の五つ紋付のもの以外では白に寄せた淡い色目のものを用いることもできます。

・白無地

・白総絞り

・地紋入りの白無地

・金銀をあしらった白地(箔、刺繍、織が入ったもの)

・淡いピンクや水色、薄緑色、クリーム色、薄オレンジ色、薄紫色などの地色に金銀をあしらったものあしらったもの(箔、刺繍、織が入ったもの)

・淡いパステルカラーのぼかしになっているものに金糸や銀糸の装飾があるもの

しゃれもの用の帯揚げ

小紋や紬など普段着向けの装いには、金糸や銀糸、金銀箔が入っていないものを合わせます。無地以外に刺繍が入っているものも合わせることができます。

・濃い色目の無地

・はっきりした色目でグラデーションやぼかしがある無地

・飛び絞りや刺繍などの装飾があるもの(金糸や銀糸が入っていないものに限る)

・地紋のある無地(白や白に極力近い薄い色目は避ける)

夏もの用

夏の着物(単衣や薄物)に合わせる帯揚げは、透け感のあるものを選びます。夏ものの礼装に合わせる場合は、できるだけ白色に近い色味で金銀の装飾があるフォーマルなものを選び、普段着には清涼感のある色味と生地質のものを選んで、涼やかに装うのがおすすめです。

・涼やかな色味の絽や紗

・染め模様が入った絽や紗

・刺繍や飛び絞りが入った絽や紗

通年で用いることができる帯揚げ

季節を問わず用いることができる帯揚げには、綸子、縮緬、絞りなどがあります。ただし、夏に薄物を着る場合は、できるだけ絽や紗の透け感のあるものを選んで合わせるのが望ましいです。もし、綸子生地のものを合わせるという場合は、できるだけ薄手のものを選ぶようにすると良いでしょう。

・地紋のある綸子

・絞り柄や染め模様がある綸子

・ぼかしやグラデーションがある綸子

・無地の縮緬

・染め模様や絞り柄がある縮緬

・ぼかしのある縮緬

着物の種類に合わせて帯揚げを選ぶ

ここでは着物の種類や装うシーンに合わせた帯揚げの選び方についてまとめています。

黒留袖に合わせる帯揚げ

黒留袖に合わせる帯揚げは白色が基本です。地色は白、それに金や銀などの色目が入ったものも合わせることができます。

吉祥文様を織りだした紋意匠縮緬(いわゆる地紋のある縮緬のこと)や総絞り、金糸や銀糸を用いた豪華な刺繍のあるものなどがよく用いられます。

色留袖に合わせる帯揚げ

五つ紋付きの色留袖を装う場合は、黒留袖の着方に準じるので、帯揚げも黒留袖に合わせるような白色のものを選ぶようにします。

また、三つ紋や一つ紋の色留袖に合わせる帯揚げは色物を選んでも良いとされています。とは言っても礼装の着物になるので、できるだけ白色に近いパステルカラーのものやほんのり色付いているものなど、淡い色のものを合わせるようにします。華やかな場で装う際には、金糸や銀糸が織り込まれたものを選ぶと良いでしょう。

振袖に合わせる帯揚げ

振袖に合わせる帯揚げには、鮮やかな色目の総絞りのものが多いです。振袖を装う際の帯結びは、お太鼓結びではない変化結びにするため、豪華な帯、帯結びに負けないボリュームを帯揚げに出すことで、全体のバランスが良くなると考えられています。ボリュームを出すのであれば、総絞りがもっとも望ましいのですが、大きなとび絞りや豪華な刺繍が入った帯揚げでも問題ありません。

振袖は比較的鮮やかな色合いが多い着物ということもあって、帯揚げもその色にかき消されない原色に近いものを合わせるのが良いとされてきました。しかし、昨今はパステルカラーの振袖、ニュアンスカラーの振袖など、振袖の色味自体にバリエーションが出てきたこともあり、必ずしも鮮やかな帯揚げを選ばなくてはいけないということもなくなりました。

帯揚げの色味は、着る予定の振袖の色、帯の色と合わせながら選び、ボリューム感が出る絞り系の帯揚げを選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。

また、成人式ではパンチの効いた帯揚げを着けることで若々しさを表現し、友人の結婚式で振袖を装う際にはワントーン落ち着きのある色味のものを選んで上品さを演出するなど、装うシーンで帯揚げを使い分けするというのもおすすめです。

訪問着に合わせる帯揚げ(結婚式やパーティーなど格式高い場に装う時)

訪問着に合わせる帯揚げは、澄んだ淡い色合いがおすすめです。特にパーティーや結婚式などの格調高い場で装う際には、正礼装の黒留袖に合わせる帯揚げが白ということに準じ、できるだけ白色に近いものを選ぶことで、格調高い装いにすることができます。

帯揚げの地色を吟味する際には、合わせる着物や帯の中で使われている色味を参考にするのが良いでしょう。その色味の淡い同系色を帯揚げの地色とすることで、トータルコーディネートに統一感が出て、とても素敵な装いとなります。パーティーや結婚式で着ける帯揚げには金糸や銀糸の刺繍が入ったものを選んで、華やかさを添えてみましょう。

訪問着に合わせる帯揚げ(食事会や観劇に装う時)

訪問着に合わせる帯揚げの色は、オフィシャルな場に出ない限りは比較的自由に選ぶことができます。パーティーや結婚式などの格式高い場に装う際には、白色に近い淡い色目のものが良いと先で述べましたが、観劇や食事会などで訪問着を装う際には、少し濃い色のものでも問題ありません。ただ、オフィシャルな場ではないということなので、金糸や銀糸が目立つものは避けた方が無難と言えるでしょう。

また、総絞りのものではボリュームが出過ぎてしまうことがあるので、紋意匠縮緬のものを選ぶと良いです。未婚女性が華やかな席で訪問着を装う場合は、総絞りのものを用いても問題ありません。

付け下げに合わせる帯揚げ

付け下げに合わせる帯揚げの色は、淡いものがおすすめです。淡い色目の帯揚げは比較的どの着物にも合うので、持っていると大変重宝します。

華やかな場で装う場合は、金糸や銀糸が少し入ったものを合わせても良いですが、柄の少ない付け下げには、控えめな色柄の紋意匠縮緬のものを合わせると、全体的に落ち着いた印象の装いとなり、素敵です。

付け下げや色無地に合わせる帯揚げ(茶席)

お茶席での装いは品があり、控えめなものが好まれます。帯揚げにおいては、合わせる着物や帯の色柄から一色選んで、その同系色の淡いものを地色に選ぶのが基本となっています。お茶席では、帯揚げを目立たせることはせず、淡い中間色を選んでおくとまず間違いありません。少なくとも、着物の色味と反対色のパンチのきいた色味の帯揚げだけは選ばないように注意したいところです。

基本的には無地の帯揚げを用いますが、ぼかし染め、とび絞りなどの柄行の帯揚げを用いることもあります。素材は、縮緬や綸子を選び、ボリュームを出さない帯揚げの装いに仕上げます。

小紋に合わせる帯揚げ

小紋などの普段着に合わせる帯揚げは、遊び心のある色柄を選ぶのがおすすめです。白色系や白に近い淡い色目の帯揚げは格調が高くなりすぎてしまうことがあるので避け、少し濃く、はっきりとした色目のものを選ぶのがおすすめです。同じ白色の地色のものでも、柄模様が飛ばしてあるようなものは小紋や紬と合わせることができます。

また、着物の色味と反対色の帯揚げを選んで、パンチをきかせた装いを楽しむのも良いでしょう。ただし、金糸や銀糸の入った帯揚げは礼装用のものになるので、小紋や紬などの普段着に合わせることはないよう、注意しましょう。

黒喪服に合わせる帯揚げ(不祝儀)

黒喪服に合わせる帯揚げは黒色のものになります。慶事の装いとは異なり、光沢感のない生地のものを選ぶのがポイントになります。一般的に、黒い無地の綸子、もしくは縮緬地のものが多く用いられます。ちなみに、帯揚げに地紋はあっても問題ありません。

色喪服に合わせる帯揚げ(不祝儀)

色喪服に合わせる帯揚げも黒喪服に合わせる帯揚げに準じ、光沢感のないものを選ぶようにします。色味は、黒色の他、グレー、藍、紫、焦げ茶などの地味な色合いのものを合わせるのが一般的です。生地素材は、黒喪服に合わせる帯揚げ同様、縮緬や綸子を選びます。総絞りや絞りのものは慶事で用いることができる素材になるので、不祝儀では避けるようにします。

夏の単衣に合わせる帯揚げ

夏の単衣に合わせる帯揚げの素材は、絽の縮緬や紗になります。涼やかな素材を取り入れ、軽やかな装いにするのがポイントです。色味も濃いものではなく、爽やかな色合いのものを合わせると良いでしょう。

盛夏に装う薄物に合わせる帯揚げ

薄物に合わせる帯揚げの素材は、絽もしくは紗です。フォーマルな席で装う場合はとび絞りのあるものなども良いでしょう。色合いは清涼感のあるパステルカラーがおすすめです。

秋の単衣に合わせる帯揚げ

秋の単衣に合わせる帯揚げは、まだまだ残暑が厳しい場合は絽の縮緬や紗を用いましょう。袷のシーズンが近づく9月中頃以降からは薄手の綸子などを使っても問題ありません。淡い色目やぼかしのものを用いてあっさりとした装いにしてみるのがおすすめです。

七五三の七歳の祝着に合わせる帯揚げ

七五三の七歳のお祝いで着物を着る際、帯結びをするので、帯揚げも用いることになります。七五三で結ぶ帯結びは変化結びになりボリュームが出るため、帯揚げにもボリュームを出してバランスを取る必要があります。そこで用いられるのが総絞りの帯揚げです。色味はピンク、黄色、黄緑、水色、赤などの可愛らしい色目が多いです。着物や帯、好みに合わせて色を選ぶと良いでしょう。

帯揚げにもトレンドがある?

着物の色柄に流行があるように、帯揚げにもその時々のトレンドがあります。

ニュアンスカラーの帯揚げが人気

洋服でもニュアンスカラーのものが流行っていますが、実は和装小物の色もニュアンスカラーやくすみ系の色合いが人気を博しているのです。特に人目に触れやすい帯揚げの色味を落ち着いたものにしたいということで、ニュアンスカラーやくすみ系の色を選ばれる方は多いです。

着る着物や帯とのバランスを見ながら帯揚げの色選びをするとイメージがつきやすいのでおすすめです。また、装う場に応じて帯揚げの色味を変えるというのも雰囲気が変わって面白いのではないでしょうか。

正絹ではない異素材帯揚げが人気

帯揚げの素材というと、正絹のものが一般的なのですが、最近では別珍、ベロア、コーデュロイ、レースといった異素材のものも多く見られるようになりました。特に和モダンなコーデを楽しみたいという方に異素材帯揚げは人気なようで、甘辛なファッションをする重要な要素となってくれるそうです。

また、異素材と正絹、異素材同士を組み合わせた変化系の帯揚げを楽しまれる方もいらっしゃいます。アイディア次第で帯揚げの存在感がこんなにも変わってくるというのはなかなか興味深いものがあります。

王道の総絞り帯揚げも人気

振袖の帯揚げに関してみてみると、王道の総絞りの帯揚げは根強い人気を誇っています。成人式のお嬢様だからこそ似合うボリューム感たっぷりの総絞り帯揚げは、シンプルに着付けてきっちり感を出すことはもちろん、帯揚げの端で花を作るなどの遊びまで表現できる優れものでもあるのです。

帯揚げの結び方

帯揚げの結び方は結び切を基本とし、振袖には飾り結びなどが結ばれることもあります。

帯揚げを用いる時の注意点

帯揚げの結び方に入る前に注意したいのが、帯揚げの裏表です。帯揚げには裏と表があるので、それをしっかり意識した上で用いないと、裏側が表に出てきてしまうことになってしまいます。せっかくの着物姿も帯揚げの裏表の間違いで台無しになってしまいかねないので、結ぶ前に裏表の確認はしっかりしましょう。

ちなみに、絞り柄のある帯揚げの場合、絞りのブツブツが出ている方が表、出ていない方が裏となります。刺繍や織柄のある帯揚げは、ややかすれた柄になっている方が裏、しっかりと柄が出ている方が表となっています。また、刺繍や柄の無い綸子生地のものは、光沢感がより強いものが表です。

結び切(真結び)

結び切は、着物や帯揚げの種類、年代を問わず結べる結び方で、もっとも基本的な帯揚げの結びになります。中央に結び目がふっくらできるのを特徴としており、この結び方さえマスターしておけば、帯揚げの使い方に関しては問題ないでしょう。

成人式の振袖の帯揚げ結びには、あまりこの結び切は使用しません。というのも、帯の豪華さ、着物の豪華さに帯揚げの存在感がかき消されてしまうからです。ただし、結婚式などで振袖を装う際に控えめな感じを出したいのであれば、結び切で帯揚げを整えるのも良いでしょう。

ひねり結び

結び切はどの帯揚げにも用いることができる結び方ではあるのですが、総絞りのものを結び切で結ぼうとするとかなりボリュームがでてしまうことがあります。ボリュームを抑えてすっきり見せたい時に使いたいのが、ひねり結びという方法です。結び切のように中央では結ばず、左右の帯揚げを真ん中でからげ、また左右に振り分けて整えます。こうすることで結び目ができないので、帯揚げのボリュームを抑えることができるのです。

総絞り以外でも、厚手の素材の帯揚げや結びにくい帯揚げを用いる際におすすめです。

一文字

一文字結びは、未婚女性の振袖や訪問着に合わせる帯揚げの結び方です。一文字結びはその名の通り、帯上に一文字になるように帯揚げを整えます。結び目などはなく、つなぎ目なども分からないように整えるのがポイントです。

帯の上線に少しかかる程度で見せることで、お嬢様らしい装いとなります。

入り組(いりく)

入り組結び、おはさみなどとも呼ばれるこの結びは、振袖の帯揚げ結びの中でもっともよく用いられるものです。「入」という字に見立てて帯揚げを整えます。帯の上線に少しかかる程度で見せるのが良いとされていますが、個人の好みによっては、帯の中に入れ込む場合もあります。

飾り結び

成人式の振袖の装いは豪華に仕上げます。そのため、着る人からのリクエストによっては帯揚げを飾り結びにして、さらなる華やかさをプラスすることもあるのです。

帯揚げの先端を丸めて、花のように見立てた飾り結び、帯上から見える部分にギャザーやねじりを加えた飾り結び、リボン結びのように結び目を整えた飾り結び、レーススカーフなどの異素材と組み合わせた飾り結びなど、さまざまなバリエーションの飾り結びがあります。

しかし、どの着付け師も帯揚げ結びの変化結びに詳しいというわけではないので、もし飾り結びの希望があるという場合には、早めに打診しておくと着付け当日安心です。

帯揚げのメンテナンス

正絹の帯揚げは基本的に洗いません。そのため、日々のお手入れが、帯揚げを長く美しく使うためには必要不可欠になります。

基本のお手入れ

帯揚げを使用した後は、ハンガーなどにかけて、直射日光の当たらない風通しの良いところに半日ほど干しておきます。十分に湿気が取れたら、丸めて収納します。丸めることで折ジワがつかないので、おすすめです。もし、スペースがあるということならば、畳まずにそのままの形で収納するというのも良いでしょう。

シミができてしまった時

帯揚げにシミや食べこぼしの汚れが付いてしまった場合は、早めにクリーニングに出すことをおすすめします。正絹の帯揚げは基本的に水洗いできません。洗うことで生地が縮んでしまったり、絞りが取れてしまったりと損傷しかねないからです。また、薬品を使ったシミ落としは、場合によって色抜けの原因となってしまうことがあるので、おすすめしません。汚してしまった時は、無理に自分で処理しようとせず、早めに専門家のところに持って行ってクリーニングしてもらうようにしましょう。

正絹以外の帯揚げのお手入れ方法

正絹以外の化繊素材帯揚げは、自宅で洗うこともできます。ただし、繊細な素材、繊細な装飾が付いている場合は、そのまま洗ってしまうと生地を傷付けかねません。洗濯機のコースはお洒落着洗いなどに設定し、脱水の力加減や時間にも注意してみると良いでしょう。

帯揚げはどこで買う?

帯揚げは呉服屋、デパート、通販などさまざまなところで売られています。最近では通販の方が色揃えや種類も豊富にあるということで、通販で帯揚げを購入する人も増えています。

呉服店やデパートで帯揚げを買うメリットとデメリット

呉服店で帯揚げを買うメリットは、知識や経験が豊富な店員さんと相談しながら、着物にあった帯揚げを買い求めることができる点にあります。素材や柄、色など丁寧に説明してもらいながら買う帯揚げは思い入れの深い大切なものとなることでしょう。

しかし、呉服店によっては、抱えている在庫数に限りがある場合があります。本店に問い合わせをしないとなかったり、これから発注をかけて職人さんに作ってもらわなければならなかったりと、すぐに購入できないケースもあるのです。

通販で帯揚げを買うメリットとデメリット

通販で帯揚げを買うメリットは、すぐ購入できる点にあります。早ければ当日発送してくれるところもあり、注文翌日には商品が届きます。急な入用のときなどには大変重宝します。また、在庫が豊富にあるというのも通販の魅力です。さまざまな色味、素材の帯揚げを一気に目にすることができるので、より自分の求めている帯揚げに近いものを選べるようになります。

しかし、いざ届いてみると、色味が写真と違った、正絹と書いてあったはずなのにポリエステル素材だったなどのトラブルがあるケースもあります。通販ページの写真の色味と実物は多少違うであろうことはある程度覚悟しておいた方が良いかもしれません。

まとめ

帯揚げに関して解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

着物の種類によって、また装うシーンによって帯揚げの使い分けがあるということもよく分かりましたね。

帯揚げは、着物の装いの個性が出る部分でもあるので、こだわって色柄を選び、装ってみてはいかがでしょうか。着物や帯は高価でなかなか枚数を増やせないという方も、帯揚げを使い分けることで、がらりと雰囲気が変わった着物の装いを楽しめます。ぜひお試しください。

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