結婚式に相応しい着物とは?立場別の選び方やマナーについて分かりやすく紹介!

日本における結婚式の晴れ着として、古くから愛用されている着物。

結婚式の着物を選ぶ際には、着物の格式の高さや立場などに気を付ける必要があります。

今回の記事では、参列者の友人や親族など立場別の着物の選び方やマナー、格式の高い着物と家紋、結婚式で着物を着る際の注意点などの結婚式の役立つ着物の知識について、徹底的に解説していきますので、参考にしてください。

目次
  1. 結婚式にふさわしい着物とは?
  2. 女性
  3. 男性
  4. 家紋とは?
  5. 着物の家紋とは?
  6. 家紋はどんな着物に入れるの?
  7. 着物の種類と家紋の数に関する早見表
  8. 紋の種類とは?
  9. 着物別の家紋の数と部位一覧
  10. 家紋を入れる位置の一覧
  11. 紋の数と着物の格一覧
  12. 家紋に関するギモン4選!
  13. 実家?婚家?どちらの家紋を入れたらいいの?
  14. 結婚したら着物の家紋は変えないといけないの?
  15. 自分の家紋が分からない場合はどうしたらいいの?
  16. レンタル着物の家紋と自分の家紋が違う場合はどうしたらいいの?
  17. 結婚式の着物選びに失敗しない5つのポイント!
  18. 年代に応じたカラーの着物を選ぶ
  19. おめでたい吉祥文様の着物を選ぶ
  20. 季節に合わせた着物を選ぶ
  21. 礼装らしい和装小物を合わせる
  22. 染めの着物に織りの帯のコーディネートを意識する
  23. 結婚式で着物を着る際の6つの注意点とは?
  24. アクセサリーは付けない
  25. ヘアメイクを派手にし過ぎない
  26. 立場に合った格の着こなしを心掛ける
  27. 両家の着物の格を話し合ってそろえる
  28. 花嫁の色である「白」の着物は着ない
  29. 弔事のイメージが強い「黒」は避ける
  30. 着物の上から羽織るコートにも気を配る
  31. 立場別による結婚式にふさわしい着物一覧表
  32. 結婚式に最適な晴れ着ぞろいの「京都きもの市場 着物宅配レンタル」!
  33. 結婚式には自分に相応しい晴れ着を着用しよう!

結婚式にふさわしい着物とは?

着物は、「礼装」「準礼装」「略礼装」といったフォーマルな着物と、「外出着」「街着」「部屋着」といったカジュアルな着物の2種類に分かれます。

女性

結婚式に最適な女性用の着物を新婦の婚礼衣装と参列者の衣装に分けて、紹介していきます。

新婦の婚礼衣装

・引き振袖
「大振袖」「本振袖」とも呼ばれる袖の長い振袖を、おはしょりを作らずに着付けて、裾が長いまま着用する花嫁専用の衣装です。裾に綿を詰めてふっくらさせているのが特徴で、名前は裾を引いて歩くことに由来しています。

打掛を羽織らずに着付けることから、白無垢などに比べて動きやすい点と帯結びが目立つ点が利点です。
黒を基調とした「黒引き振袖」は、他の色よりも品格が高いとして知られています。

・白無垢(しろむく)
「白無垢」は、結婚式や披露宴でのみ着用される特別な和装で、日本において最も格式の高い花嫁衣装。
室町時代と江戸時代に、武家の婚礼衣装として主に用いられていた着物です。

長襦袢や帯、打掛、足袋などの着物や装飾品から小物まで、白一色に統一されているのが特徴になります。
「白色」は、無垢な穢れがない「無垢」を意味していて、「神聖さ」「純粋さ」の象徴です。
「嫁ぎ先の色に染まる」という意味が込められています。

・色打掛(いろうちかけ)
室町時代の末期から江戸時代にかけて、着物の上にもう一着羽織るのが流行りの中で誕生した「色打掛」。
白無垢と同格扱いになる婚礼専用の花嫁衣裳です。
金や赤、銀などの鮮やかな刺繍や柄を施した豪華な着物で、着物の上から羽織ります。

「角を隠して嫁ぎ先に従う」を意味する「角隠し」を付けることで、挙式に着ることも可能です。
ただし、披露宴や会食時に白無垢のお色直しとして着用するのが、一般的です。

参列者の衣装

振袖

振袖(正絹) 御所車に雪輪四季花 ベージュ Lサイズ A003 レンタル

「振り」と呼ばれる長い袖が付いた着物で、「大振袖」「中振袖」「小振袖」の主に3種類があります。
一般的な着物の袖丈である約49㎝(1尺3寸)と比べて、大振袖の袖丈は約114cm、中振袖の袖丈はおよそ100cm、小振袖の袖丈は80cmほどなのが特徴です。袖丈の長さが長いほど格が高くなることから、「未婚女性の第一礼装」とされています。

大振袖は花嫁衣装、中振袖は成人式や卒業式、結婚式のゲストの着物、小振袖は卒業式の袴と合わせる着物やパーティーの着物としても人気を集めています。かつては、大振袖に五つ紋を入れる習慣がありましたが、現代では一つ紋か紋なしで着用するのが主流です。

・色無地(いろむじ)

「色無地」は、白生地を黒以外の一つの色で染め上げた着物で、地紋が入っているものと地紋が入っていないものの2種類があります。家紋を一つ以上入れることで、紋の入っていない訪問着よりも格が高くなります。

着物に家紋を入れた場合にはフォーマルな着物として結婚式や茶席、卒業式などに、家紋を入れない場合には普段着の着物として友人との食事会やパーティーにぴったりです。一色使いのシンプルな着物だけに、帯や小物と組み合わせやすく、コーディネートしやすい着物としても人気を博しています。

・黒留袖

黒留袖(正絹) 格子に秋草 Mサイズ B063 レンタル

黒の地色で、裾にのみ「絵羽模様」がデザインされた着物です。
既婚女性が着用できる着物の中で一番格式が高い第一礼装の着物であり、着物を2枚重ねしているように見える「比翼仕立て」と、五つ紋が特徴的。

結婚式における新郎新婦の母親や祖母などをはじめとする、親族の装いとして活用されています。
黒留袖を着る際には、帯揚げと帯締め、半衿、足袋などの着付けの小物を白に統一するのがマナーです。

・色留袖(いろとめそで)

地色が黒以外の一色の着物で、五つ紋は「第一礼装」、三つ紋と一つ紋は「準礼装」「略礼装」という風に、紋の数によって格式が変わる着物として知られています。かつては既婚女性の着物でしたが、最近では、未婚か既婚かを問わずに着用できます。

色や柄などの種類が多彩で、年齢に関係なく着用できるのも特徴です。
結婚式では、振袖を卒業した30歳以上の未婚女性や、ゲストとして参列する既婚の親族にもおすすめです。

・訪問着(ほうもんぎ)

訪問着(正絹) 雪輪文様 撫子色 Sサイズ D854 レンタル

1枚の絵画みたいに、折り目をまたいで柄が描かれる「絵羽模様」の柄付けが特徴的な着物です。
紋の数によって格式が変わりますが、結婚式に相応しいのは一つ紋の着物になります。

未婚か既婚か、年齢を問わず、フォーマルシーンにもカジュアルシーンにも幅広く活用できることから、「初めて着物を一着仕立てるならまず訪問着」といわれるほど、着回しの効く着物として、重宝されています。

・付け下げ(つけさげ)

肩や袖、裾などの着物全体に柄がデザインされた着物で、未婚か既婚かを問わずに着用できる着物です。
訪問着と似ているものの、訪問着と比べると付け下げの方が柄付けが控えめで、上品ながらも落ち着いた雰囲気に繋がることが多いです。

着物の格式としては訪問着の下で、準礼装扱いになります。
紋を入れることで、訪問着に準ずる格になりますので、結婚式には一つ紋入りの付け下げが適しています。

・江戸小紋(えどこもん)

「江戸小紋」とは、倹約と質素を重んじていた江戸時代に武士の礼装として生まれた小紋柄の着物です。
遠くから見ると、無地の着物に見えるほど、一色の細かな模様を着物全体に描いているのが特徴になります。

基本的に、小紋の着物の格は街着やおしゃれ着ですので、結婚式には向きません。ただし、一つ紋の入った江戸小紋に限り、略礼装(準礼装)となりますので、小紋でも結婚式の披露宴で着用可能です。

男性

結婚式に適した男性向けの着物は、主に次の通りになります。

新郎の婚礼衣装

・黒紋付袴(くろもんつきはかま)

5つ紋の入った着物と黒無地の羽二重の羽織、縞織の袴から成る「黒紋付袴」。正式名称は、「黒五つ紋付羽織袴」になります。男性の「正礼装」であり、未婚か既婚かを問わずに着られることから、結納や結婚式の新郎や仲人、葬儀、成人式などの冠婚葬祭から、式典や儀式の主賓まで、幅広く愛用できます。
結婚式で花嫁が白無垢・色打掛・引き振袖といった正装をする際には、花婿は黒紋付袴を着用するのが定番です。

・色紋付袴(いろもんつきはかま)

「色紋付袴」は、グレーや水色、緑色、紫色など黒色以外の羽織と着物、縞織の袴を組み合わせた男性のフォーマルスタイルです。着物の格としては、基本的に黒紋付袴よりも低い「準礼装」とされています。
ただし、家紋の数によっても格式が異なり、5つ紋だと「第一礼装」、3つ紋と1つ紋だと「準礼装」扱いになるのが特徴です。

色柄が多く、シンプルな黒紋付袴と比べると、華やかな雰囲気になるため、結婚式の花嫁が振袖や洋の要素を取り入れた新和装にする際には、色紋付袴を合わせるのが通常です。様々な種類の着物のうち、フォーマルシーンにあたる結婚式に相応しい着物は、略礼装以上の格式の高い着物になります。

参列者の衣装

・黒紋付袴(くろもんつきはかま)

元々の着物の種類以外にも、着物の格を決定づける大切な要素に、家紋もあります。

家紋とは?

着物の格を左右するほど大切な家紋について、分かりやすく解説していきます。

着物の家紋とは?

「家紋」とは、家族や個人を表すシンボルのことで、それぞれの家族で先祖代々受け継がれる日本ならではの紋章のこと。動物や植物、自然など身近なものをモチーフにした紋章が多いのが特徴です。

家紋は、平安時代後期に誕生したとされ、古くから器や家具などの調度品、着物、甲冑や刀、幟などに入れる風習がありました。核家族化が進んだ現在では、主に着物や墓石などに用いられています。

家紋はどんな着物に入れるの?

家紋を入れるのは、基本的に結婚式や成人式、お宮参り、七五三、入学式、卒業式などのフォーマルなシーンで着用する着物です。

着物の種類と家紋の数に関する早見表

着物によって、事前に紋の数が決まっている場合と、着用シーンに合わせて数を選べる場合に分けられます。

着物の種類ごとの紋の数を早見表にまとめました。

着物の種類家紋の数
女性
黒留袖紋は必須・五つ紋のみ
色留袖紋は必須・五つ紋・三つ紋・一つ紋
色無地紋は任意・五つ紋・三つ紋・一つ紋・紋なし
訪問着紋は任意・三つ紋・一つ紋・紋なし
付け下げ紋は任意・一つ紋もしくは紋なし
振袖紋は任意・一つ紋もしくは紋なし
男性
黒紋付袴紋は必須・五つ紋のみ
色紋付袴紋は必須・五つ紋・三つ紋・一つ紋

紋の種類とは?

家紋の種類は、主に「定紋」「通紋」「女紋」の3種類に大別できます。

・定紋(じょうもん)
「定紋」は、公式な場で使用される家を代表する家紋です。
「本紋」「表紋」とも呼ばれています。

・通紋(つうもん)
「通紋」は、誰でも使える家紋で、「蔦(つた)」「 揚羽蝶(あげはちょう)」「五三の桐(ごさんのきり)」などが代表例です。レンタル着物にも多く用いられています。

・女紋
「女紋」は、祖母から母、孫へと、代々母系で継承される家紋で、西日本に広く浸透しています。
女紋は、実家の定紋とは異なる場合もあります。

着物別の家紋の数と部位一覧

家紋は着物の格を左右する大切なポイントで、数によっても格が変わってきます。
着物に紋を入れる位置は、あらかじめ決まっています。

「一つ紋」の場合は「背紋」1ヶ所、「三つ紋」の場合は「背紋」1つと両袖の「袖紋」2つの3ヶ所、「五つ紋」の場合は「背紋」1つと「袖紋」2つに加えて「抱き紋(胸紋)」2つの五ヶ所です。

紋の数が一番多いほど正礼装と考えられていますので、「一つ紋」が一番格が低く、「五つ紋」が最も格が高くなります。

家紋を入れる位置の一覧

着物に家紋を入れる位置を分かりやすく、説明します。

・背紋 
襟の付け根から6~7cmほど下、背縫いの上部に入れる紋
「一つ紋」「三つ紋」「五つ紋」、全ての紋に付けます。

・袖紋 
身頃と縫い合わせた袖山から約7.5cm下がった両袖に付ける紋
「三つ紋」「五つ紋」の場合に用いられます。 

・抱き紋 
肩の一番高い肩山からおよそ15cm下に入れる紋
胸に付けることから「胸紋」とも呼ばれ、「五つ紋」にのみ使用されます。

紋の数と着物の格一覧

着物による紋の数と格について、見やすいように表にまとめました。

着物の格着物の種類紋の数
正礼装黒留袖五つ紋
色留袖五つ紋
色無地五つ紋
振袖一つ紋・紋なし
準礼装色留袖三つ紋・一つ紋
色無地三つ紋
付け下げ一つ紋
訪問着三つ紋・一つ紋・紋なし
略礼装色無地一つ紋
付け下げ紋なし

※振袖は紋なしでも「正礼装」、訪問着は紋なしでも「準礼装」扱いになり、結婚式の着物にも適していますが、色無地の紋なしはおしゃれ着で結婚式には向きませんので、注意が必要です。

家紋に関するギモン4選!

着物に家紋を入れる際のよくあるギモンを集めました。

実家?婚家?どちらの家紋を入れたらいいの?

既婚者の場合は、元々自分が生まれ育った「実家の紋」と、嫁ぎ先である配偶者の実家「婚家の紋」、どちらの家紋を着物に入れたらいいのか悩む場合もあるかと思います。

家庭や地域によっても考え方は異なるものの、嫁入り道具の留袖や訪問着など結婚前にあつらえた着物には「実家の紋」を、結婚後に新しく仕立てる着物には「婚家の紋」を入れるのが、一般的です。

関西地方や瀬戸内海沿岸エリアなど、女紋の風習が残っている場合は、実家や婚家の紋にとらわれず、女紋を選ぶこともあります。

結婚したら着物の家紋は変えないといけないの?

結婚前に仕立てた実家の紋や女紋を、義実家の家紋に変えるかどうかについての決まりはありません。

嫁ぎ先が着物の家紋について特にこだわりがないようであればそのままで構いませんが、先祖代々の家紋を受け継いでほしいと考えているようであれば変えた方が賢明です。

ちなみに、着物の家紋を変える際には、入っている紋を一度消した上で紋を入れなおす方法と、染め替えが難しい場合はワッペンタイプの紋を貼り付ける方法などで行います。

自分の家紋が分からない場合はどうしたらいいの?

もしかすると、自分の家紋が分からない方もいるかもしれません。

家紋を調べる方法としては、祖父母や両親などの親族や本家に尋ねたり、着物や墓石、家具や箪笥など調度といった家紋が入っていそうなものを調べたりするのが定番です。

仏壇の中に過去帳が保存されている場合、過去帳に書かれていることもあります。
ただし、調べても自分の家紋が分からない場合は、「通紋」を利用するのがおすすめです。

レンタル着物の家紋と自分の家紋が違う場合はどうしたらいいの?

昔は、家族それぞれの着物をあつらえたり、結婚の際に嫁入り道具の一つとして着物を持たせたりする風習があったため、自分の家紋入りの着物を持っている場合がほとんどでした。

ただし、時代が変わった現代では、結婚式の際に着物をレンタルすることも珍しくありません。レンタル着物の場合は誰もが自由に使用できる「通紋」が使われていることが通常で、自分の家紋と違う場合が多いです。

家紋に関しては、明確なルールはありませんので、自分の家紋と違う家紋の入った着物を着てもマナー違反ではありません。近年では、レンタル着物も人気ですし、家紋の違いは全く問題ありませんので、気にせずに着用してください。

レンタル着物でも、ワッペンタイプの紋を貼り付けて対応してもらえる場合がありますので、どうしても気になる方は、一度レンタルショップに相談してみることをおすすめします。

結婚式の着物選びに失敗しない5つのポイント!

結婚式の着物を選ぶ際に、気を付けておきたい5つのポイントについて、詳しく説明していきます。

年代に応じたカラーの着物を選ぶ

年齢によっても、似合う着物の色が変わってきます。
ここでは、年代ごとに分けて、おすすめの着物の色をご紹介します。

・20代
20代の方には、薄めのオレンジやサーモンピンク、クリーム色などの若さと華やかさが際立つ明るいカラーの着物がぴったりです。

・30代
30代の方には、ピンクや淡い紫色、ラベンダー、水色などの華やかで優しい色合いの着物が人気です。

・40代
40代の方には、水色や淡いピンク、ベージュなどの派手過ぎず、大人の雰囲気を引き立てる色味の着物が適しています。

・50代
50代の方には、グレーやくすみピンク、藤色、深緑、紺、えんじなどの地味になり過ぎない落ち着いた色合いの着物がおすすめです。

・60代以降
60代以降の方は、紺や深緑、グレーなどの深みのある地色に、おめでたい金や銀をあしらった着物で、上品な雰囲気にまとめるのがよいでしょう。

年代おすすめの色
20代薄いオレンジ・サーモンピンク・クリーム
30代ピンク・淡い紫色・ラベンダー・水色
40代水色・淡いピンク・ベージュ
50代グレー・くすみピンク・藤色・深緑・紺・えんじ
60代以降紺・深緑・グレーの地色と金・銀の模様

おめでたい吉祥文様の着物を選ぶ

着物に描かれている模様の一つひとつに意味がありますが、あまたある文様の中で、古くから縁起が良いといわれているのが、「吉祥文様(きっしょうもんよう)」です。

結婚式におすすめの吉祥文様10選!

幸福や長寿などの縁起が良いことを意味する吉祥文様の中でも、結婚式に特におすすめの10種類の柄とその意味を詳しくご紹介します。

結婚式に最適な吉祥文様柄の意味柄の内容
鶴亀(つるかめ)長寿・延命・良縁延命や長寿の象徴である鶴と亀を組み合わせた柄
檜扇(ひおうぎ)開運・繁栄・繫盛十二単のお姫様や花嫁衣装としても愛用されている平安時代の装身具を描いた柄
熨斗(のし)繁栄・長寿慶事に欠かせない「熨斗鮑(のしあわび)」をイメージした柄
七宝(しっぽう)調和・円満・繁栄金や銀、珊瑚など仏教での7つの宝をデザインした柄
流水(りゅうすい)清らかさ・魔除け・火除け水が流れる様子をなだらかな曲線で表現した柄
鳳凰(ほうおう)平和・幸福・不老長寿・高貴中国に伝わる伝説の生き物をモチーフにした柄
貝桶(かいおけ)良縁・夫婦円満平安時代の宮中遊びで用いていた貝の入れ物を描いた柄
松竹梅(しょうちくばい)長寿・忍耐・生命の誕生古くから日本人になじみ深い「松」「竹」「梅」を組み合わせた柄
御所車(ごしょぐるま)富・永遠・華やかさ平安貴族が乗っていた牛車をモチーフにした柄
宝尽くし(たからづくし)福徳・長寿・富貴・繁栄宝珠や宝鍵、打出の小槌などの縁起のよい宝物を一緒にデザインした柄

季節に合わせた着物を選ぶ

着物は、仕立て方の違いによって、「単衣」「袷」「薄物」などの種類があり、時期によって最適な着物が異なります。

・袷(あわせ)
「袷」は、表と裏の生地を縫い合わせた裏地付きの着物。
風を通しにくく、保湿性が高いのが特徴です。

・単衣(ひとえ)
「単衣」は、表地のみで仕立てた、裏地のない一枚仕立ての着物です。
涼しくて、軽いのが特徴です。

・薄物(うすもの)
「薄物」は、裏地を付けないように仕立てた着物。
風通しがよく、透け感があるのが特徴です。

仕立て方の違いとおすすめの着用時期

着物の着用時期とおすすめの仕立て方について、表にまとめました。

着用時期10月~5月6月・9月7月・8月
仕立て方単衣薄物

結婚式の着物に関しても、通常の着用時期に応じて選ぶのが一般的です。

ただし、現在の結婚式や披露宴の会場は空調が完備されていることが多く、夏でも袷の着物を着用する場合があります。

また、春の桜や秋の紅葉などの季節感のある植物が、幾つかの花や植物と一緒に描かれている場合は通年で着用可能ですが、単体でデザインされている場合は季節が関係しますので、注意が必要です。

主な植物とおすすめの着用時期

着物に描かれることの多い主な植物とおすすめの着用時期について、表にまとめました。

季節おすすめの柄
・桜・藤・杜若・牡丹・菖蒲
・朝顔・撫子・向日葵・紫陽花・鬼灯の実
・萩・菊・紅葉・桔梗・竜胆
・椿・梅・南天・水仙・松竹梅

着物は、柄や季節を先取りするのがマナーになります。

結婚式の着物探しが心配な方は、両親や友人などに相談しておくと、安心です。

礼装らしい和装小物を合わせる

草履やバッグといった和装小物にも、「カジュアル用」と「フォーマル用」がありますので、結婚式では礼装らしい雰囲気のタイプを選ぶ必要があります。

・草履
結婚式にぴったりの草履は、上質な織物や光沢のエナメル素材のもので、豪華な金や銀を基調としたもの。
草履のかかとが高いと格も高くなるというルールがありますので、結婚式の際には4cm~6cmほどのものを選ぶと安心です。また、足を乗せる「台」と足を引っかける「鼻緒」の色が同じだったり、素材が同じだったりと、台と鼻緒に統一感があるのも重要な要素です。

反対に、かかとが3cm以下と低く、台と鼻緒の素材や色柄が異なる素材の場合は、カジュアルな雰囲気が高くなりますので、注意してください。

・バッグ
一般的に、結婚式に相応しいとされるバッグは、「利休バッグ」「ハンドバッグ」「クラッチバッグ」といった3種類の和装バッグです。

利休バッグ
昔から茶席で使用されていたバッグで、茶道を確立した「千利休」の名前に由来しています。
ボストン型でマチが広いことから、収納力が高く、小物をまとめて入れられるのが人気の理由です。

ハンドバッグ
持ち手が付いていて手に提げて持つ、結婚式で定番のバッグです。
留め具の種類が豊富で、ひねり金具やマグネット、口金など様々なタイプから選べます。

クラッチバッグ
持ち手がついておらず、手で抱えて持つタイプのバッグになります。
やや小ぶりのサイズが多く、財布やスマートフォン、ハンカチなどの必要最低限の小物を入れて持ち歩く場合に適しています。金や銀をふんだんに用いた華やかで上品なデザインのバッグを選ぶと、よりフォーマル感が増します。

巾着バッグやトートバッグなどは、カジュアルな印象が強くなりますので、結婚式には選ばないようにしましょう。また、ラインストーンやビジューをちりばめたバッグの場合は、繊細な着物を傷つけてしまう恐れがありますので、選ばない方が無難です。

染めの着物に織りの帯のコーディネートを意識する

着物や帯を大きく分けると、生糸で白い生地を織ってから染める「染め」と、糸を染めた後に織る「織り」の2種類になります。

主な染めの着物

・留袖

・振袖

・訪問着

・色無地

・付け下げ

主な織りの着物

・絣(かすり)

・紬(つむぎ)

・上布(じょうふ)

・御召(おめし)

・黄八丈(きはちじょう)

フォーマルシーンにぴったりな礼装や準礼装の着物のほとんどが染めの着物であり、着物の場合は「織り」よりも「染め」の方が格式高いのが特徴です。

主な染めの帯

・沖縄の紅型(びんがた)

・京都の友禅染(ゆうぜんぞめ)

・東京の江戸更紗(えどさらさ)

主な織りの帯

・京都の西陣織(にしじんおり)

・佐賀の佐賀錦(さがにしき)

・群馬の桐生織(きりゅうおり)

一方で、金や銀の糸を多く使用した豪華な帯は織りが多く、帯の場合は着物とは反対に「染め」よりも「織り」の方が格上になります。

古くから「染めの着物に織りの帯」という言葉があるように、フォーマルな結婚式には「染めの着物」と「織りの帯」のコーディネートを選ぶと間違いないでしょう。

結婚式で着物を着る際の6つの注意点とは?

結婚式で着物を着用する際に知っておきたい6つの注意点について、説明します。

アクセサリーは付けない

カジュアルな場面でのアクセサリーの着用は問題ありませんが、結婚式などのフォーマルシーンでは、ネックレスやピアスなどのアクセサリーは避けるのがマナーです。

ただし、結婚指輪はフォーマルシーンで付けていても問題ないとされていますので、結婚式でも結婚指輪は着用していても問題ありません。

ヘアメイクを派手にし過ぎない

結婚式の主役は新郎新婦であり、華美なメイクと髪型はマナー違反になります。

生花の髪飾りは、花嫁が使用する用いることが多く、花嫁とかぶらないようにするためにも、新婦の会社の同僚や友人であるゲストは生花の髪飾りは使わず、パールやべっ甲、つまみ細工などのかんざしがおすすめ。

結婚式にお呼ばれした際に、指先にまで張り切ってオシャレをしたいと思っている方がいるかもしれませんが、真っ赤な派手過ぎるネイルと、食事を伴った披露宴での長すぎるネイルはNGになります。

新郎新婦を引き立てる上品で華やかなヘアメイクは心掛けつつも、派手過ぎるヘアメイクは避けるのが賢明です。

立場に合った格の着こなしを心掛ける

花嫁花婿や親族、友人などの立場によっても、相応しい格が変わってきます。

結婚式は、花嫁と花婿にお祝いの気持ちを表す折角のおめでたい席ですので、できる限り敬意を払った服装にすることが必要です。

とはいえ、花嫁の姉妹が叔母よりも格下の三つ紋の着物を選んだり、結婚式のゲストである友人や同僚が親族と同等の5つ紋の着物を着用したりするのはマナー違反になりますので、立場の格に合った着こなしを心掛けましょう。

両家の着物の格を話し合ってそろえる

一般的には、新郎新婦の親族は黒留袖を着用することが多いです。
ただし、家庭や地域によっては、新郎新婦の親族が黒留袖ではなく、黒のロングドレスを着ることもあり得ます。

片方が洋装で、もう片方が和装の場合は、両家が並んだときにちぐはぐな印象になりかねません。
結婚式当日には、新郎新婦とともに両家の親族も一緒に並ぶ機会が多いですので、事前に格をそろえておくのが賢明です。

花嫁の色である「白」の着物は着ない

白無垢やウェディングドレスの色に通ずる「白」は、「清楚」「清純」の意味を持つ色で、花嫁の色です。
花嫁と色が重ならないようにするため、ゲストは白地や白の色味が多い着物を選ばないのがマナーとされています。

弔事のイメージが強い「黒」は避ける

葬儀の際には、黒色の喪服を着用するなど、「黒」は弔事を連想させる色合いです。
花嫁衣裳の一つである引き振袖においても黒は人気の色ですし、着物コーデによっては親族の黒留袖と似通ってしまいやすいという懸念もあります。

また、葬儀で親族が黒喪服を着用する際には、帯揚げや帯締めなどの和装小物も黒を身に付けるのが定番。
お祝いの場である結婚式では、黒地の着物と黒い小物は避けたほうが無難です。

着物の上から羽織るコートにも気を配る

現在では、カジュアルな着物の際には着物の上から道行コートや羽織を着ない人もいますが、本来は、着物での外出時に道行コートや羽織を着用する習慣がありました。

近年でも、フォーマルシーンでは、正式な服装である着物と道行コートのコーディネートを選ぶ人が多いです。

道行コートを着用することで、着物の汚れを防いだり、寒さから守ってくれたりしますので、結婚式の際には必要に応じて道行コートを用意しておくと安心です。

立場別による結婚式にふさわしい着物一覧表

立場ごとに分けて、結婚式に最適な装いを一覧表にまとめましたので、結婚式の着物探しの参考にしてください。

女性
新婦白無垢・色打掛・引き振袖
新郎新婦の母親・祖母黒留袖
新郎新婦の未婚の姉妹振袖・色留袖
新郎新婦の既婚の姉妹黒留袖・色留袖
新郎新婦の未婚の叔母色留袖
新郎新婦の既婚の叔母黒留袖
新郎新婦の未婚のいとこ振袖・色留袖・訪問着
新郎新婦の既婚のいとこ色留袖・訪問着
新郎新婦の未婚の友人振袖・訪問着・色無地
新郎新婦の既婚の友人訪問着・色無地
新郎新婦新郎の未婚の同僚振袖・訪問着・色無地
新郎新婦の既婚の同僚訪問着・色無地
男性
新郎黒紋付羽織袴・色紋付羽織袴
新郎新婦の父親・祖父黒紋付羽織袴

結婚式に最適な晴れ着ぞろいの「京都きもの市場 着物宅配レンタル」!

「京都きもの市場 着物宅配レンタル」は、夏に最適な浴衣から、訪問着や振袖、留袖などの結婚式にぴったりの着物まで、多彩な着物がそろう宅配レンタルサイトです。

結婚式の着物を探す際には、トップページに色やサイズ、種類などの希望の条件を入れるだけで、手軽にお目当ての商品を検索できます。

着物と一緒に必要な小物もフルセットでレンタルできる点や、レンタル商品を北海道や沖縄などの一部地域を除いて送料無料で届けてもらえる点などが、人気の理由です。

トップページに掲載されている着物関連のお役立ち情報や着物ライフを楽しむコンテンツ、ご利用ガイドなども必見です。

結婚式には自分に相応しい晴れ着を着用しよう!

結婚式は、新郎新婦が主役の場であり、古くから着物を着用するハレの日でもあります。

ただし、結婚式の着物選びには格式やマナーに気を付ける必要があり、新郎新婦や親族などの立場によっても相応しい着物が異なります。

近年では、昔ほど着物のマナーにとらわれず、着物を自由に楽しむ文化もありますが、やはり結婚式のようなフォーマルシーンでは、TPOに合わせた着物を選ぶことが重要です。

結婚式には、自分にぴったりの華やかな着物を着用して、素敵な思い出を作りましょう。

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