日本の伝統的な民族衣装として親しまれている和服。
和服は伝統衣装としてだけでなく、レトロで可愛い和風コスチュームとしても人気です。
今回の記事では、和服の歴史や種類から、職業の和服、伝統行事の和服、通販で人気のコスプレ衣装、アジアで人気の民族衣装まで、徹底的に解説していきます。
- 日本の伝統衣装である和服とは?
- 「和服」「着物」「呉服」の言葉の違いと使い分け
- 洋服との決定的な違いは「平面構成」|日本独自の直線裁ちの利点
- 社会の変遷と人々の暮らしに伴う和服の変化
- 呪術的な装いから身分の象徴へ|平安貴族までの衣服の変化
- 武士の台頭と庶民の自立|動きやすさを求めた「小袖」の定着
- 江戸の身分規制と明治の洋装化|社会の変化と和装の再定義
- シーンに合わせて選ぶ「着物の種類と格」のルール
- 女性の正礼装:未婚女性の第一礼装「振袖」と既婚女性の「留袖」
- 女性の準礼装(略礼装):社交の場を彩る訪問着や色無地
- 女性の外出着の和服
- 女性の普段着の和服
- 男性の正装の和服
- 男性の外出着の和服
- 男性の普段着の和服
- 日本独自の職業の和服衣装
- 平安貴族・煌びやかで雅な伝統が息づく平安装束
- 忍者・農民に溶け込みやすいような工夫が詰まった忍び装束
- 巫女・清楚さと神々しさが際立つ巫女装束
- 戦国武将・武将の威厳や地位の象徴だった甲冑
- 舞妓・少女のあどけなさを引き立てる華やかな衣装
- 芸妓・大人の落ち着きや色気をまとう粋な衣装
- 花魁・地位の高さを表す艶やかな衣装
- 日本ならではの伝統行事の和服衣装
- 家族そろって初めて氏神様に挨拶を行う「お宮参り」の衣装
- 子どもの健やかな成長を祈る「七五三」の衣装
- 新たな門出を祝う「卒業式」の衣装
- 大人の仲間入りを祝福する「成人式・二十歳のつどい」の衣装
- 2人の結婚を誓い合う「結婚式」の衣装
- 長生きや健康に感謝する「長寿祝い」の衣装
- アジアでおすすめの民族衣装4選
- 韓国・女性:チマチョゴリ/男性:パジチョゴリ
- インド・女性:サリー/男性:クルター
- 中国 ・女性:チャイナドレス/男性:チャンパオ
- ベトナム・アオザイ
- 海外で人気のコスプレ衣装
- 日本の伝統衣装の和服が豊富にそろう「京都きもの市場 着物宅配レンタル」
- 伝統行事やイベントの際には日本の民族衣装である和服を着用しよう!
日本の伝統衣装である和服とは?

「和服」とは、西洋から伝来した「洋服」の対義語で、古くから日本で着用されている伝統的な民族衣装全般のこと。
和服には、着物や帯、羽織、肌襦袢、長襦袢、裾除け、履物、小物などが含まれます。
「和服」「着物」「呉服」の言葉の違いと使い分け
「和服」は明治以降に洋服と区別するために生まれた言葉ですが、本来「きもの」は「着る物」という文字通り、日本人が日常的に身につける衣服全般を指す言葉でした。「呉服」は元々中国の呉から伝わった織物を指しましたが、現代では高級な絹織物の着物の代名詞として使われることが多いです。このように、時代と共に「人」と衣服の関係性が言葉の変化にも表れています。
洋服との決定的な違いは「平面構成」|日本独自の直線裁ちの利点
和服の最大の特徴は、直線的なパーツを組み合わせる「平面構成」にあります。人体の曲線に合わせて裁断する洋服とは異なり、反物を無駄なく使い、直線的に仕立てることで、着る人の体型に合わせて着付けで調節が可能です。この構造により、畳んでコンパクトに収納できるほか、仕立て直しが容易で、代々受け継いでいけるという持続可能な利点も備えています。
社会の変遷と人々の暮らしに伴う和服の変化
日本の和服の歴史を古代(縄文時代〜平安時代)、中世(鎌倉〜室町時代)、近代(江戸時代以降)に分けて、詳しく説明していきます。
呪術的な装いから身分の象徴へ|平安貴族までの衣服の変化
狩猟や漁労を主として行っていた縄文時代には 、麻など植物の皮や狩猟で手に入れた動物の皮を生かしたワンピース型の衣類と動物の角や牙、コハクやヒスイなどの石を用いたアクセサリーを着用していたと考えられています。
3世紀に書かれた中国の歴史書「魏志倭人伝」に弥生人の衣服についての記載があり、女性は「貫頭衣」を、男性は「巻布衣」を着用していたことが、窺い知れます。
・貫頭衣(かんとうい)
絹や植物から作った布に穴をあけて、頭からかぶる袖のないワンピース型の衣装。
・巻布衣(かんぷい)
植物や絹で作った1枚の大きな布を肩や腰などの体に巻き付けて着る衣装。
古墳時代は、大陸との交流が盛んになった時代で、大陸の人々を見本に上下2点セットになったツーピースの衣装が誕生しました。
女性は上着にスカートを、男性は上着にズボンに、金銅製や青銅製の首飾りや耳飾りなどのアクセサリーを身につけるようになります。
平安時代に入り、遣唐使が廃止されたことに伴って、日本の風土や生活習慣に合った衣装文化が生まれました。
職業によっても身にまとう衣装が異なっていて、主に貴族の女性は十二単を、男性は束帯を、庶民は小袖を着ていました。
貴族が着用していた袖口の大きな「大袖(おおそで)」に対して、庶民が愛用していた袖丈が短く、袖口も小さい「小袖(こそで)」は、着物の原型とされています。
武士の台頭と庶民の自立|動きやすさを求めた「小袖」の定着
武士が台頭してきた鎌倉時代になると、より実用的で質素な着物が好まれるようになり、
それまでの大袖に変わって、丈夫で動きやすい小袖が段々と普及していきました。
十二単を着る際に下着として用いていた小袖を、一番上に着る「表着(うわぎ)」や表着と下着の間に着用する「間着(あいだぎ)」として着用されるようになったのは、この頃からです。
小袖が庶民の日常着として広がっていた室町時代に入ると、染色技術も進化し、現代の形に近い着物が誕生。
茶道やの能楽などの文化も発展し、より洗練されたデザインの着物も生まれました。
江戸の身分規制と明治の洋装化|社会の変化と和装の再定義
江戸幕府が、身分や職業ごとに着物の素材や色を制限したため、身分や職業による独自の和装スタイルが確立。江戸小紋の着物が登場するなど、一般庶民も柄や帯結びでオシャレを楽しめるようになりました。
明治時代も依然として和装が日常着でしたが、明治時代前半に西洋文化を取り入れた「文明開化」が起こり、服装も和装から洋服へと大きく変化していきます。
初めは和装の中に洋装を足す「和洋折衷スタイル」が多かったものの、次第に洋服にとって代わられました。
洋服の普及に伴って、洋服と区別するために、日本ならではの伝統的な着物を「和服」と呼ぶようになりました。

その後も制服に洋装が採用されるなど洋服の着用が一般的となり、着物は多くの人にとって伝統行事やイベントの際に着用する特別な和服になりました。
昔に比べると、着物の着用機会は減ったものの、近代に入ってアンティーク着物のブームが起こるなど、レトロかわいい日本の伝統衣装として、今なお愛され続けています。
シーンに合わせて選ぶ「着物の種類と格」のルール
日本の和服衣装の代表格着物の種類について、女性と男性に分けて、詳しくみていきましょう。
女性の正礼装:未婚女性の第一礼装「振袖」と既婚女性の「留袖」
「正礼装」は、最も格式の高い和装であり、冠婚葬祭のようなフォーマルな場面にふさわしい装いです。
- 黒留袖(くろとめそで)
既婚女性の第一礼装。地色は黒で、裾にのみ吉祥文様が描かれます。結婚式で親族が着用する最も格式高い装いです。 - 色留袖(いろとめそで)
未既婚問わず着られる祝儀用の礼装。五つ紋で第一礼装、三つ紋や一つ紋で準礼装となり、裾のみに模様があります。 - 振袖(ふりそで)
未婚女性の第一礼装。袖が長く、全体に豪華な「絵羽模様」が施されます。成人式や卒業式、結婚式の参列に最適で、着る人の門出を祝う華やかな意匠が特徴です。
女性の準礼装(略礼装):社交の場を彩る訪問着や色無地
「準礼装」は、正礼装に次ぐ格式の和装で、正礼装に準ずる装い。「セミフォーマル」とも呼ばれています。
・訪問着(ほうもんぎ)
未婚か既婚かを問わずに着用できる着物。縫い目を超えて柄が描かれる絵羽模様が特徴。

・付け下げ(つけさげ)
訪問着に似ているが、柄が縫い目を超えないようにデザインされていることから、訪問着に比べると模様が少ない着物。
・色無地(いろむじ)
白生地を黒以外の一色に染めあげた着物で、一切柄のない無地の着物。
女性の外出着の和服
「外出着」は、フォーマルな場面には適さないものの、格が少しあり、食事会や観劇などにおしゃれ着として幅広く着用できる着物です。
・小紋(こもん)
着物全体に、同じ文様が細かく繰り返し描かれた着物。江戸小紋、京小紋、加賀小紋などがある。
・絞り(しぼり)
布を器具で縛ったり糸でくくったりして作る絞り染めの着物で、手間がかかる。
・御召(おめし)
先染めの御召糸を使用した着物で、織りの中で一番格式の高い外出着。
女性の普段着の和服
「普段着」は、ちょっとした外出や日常生活にぴったりの着物で、和装の中で最も格式の低い着物です。
・絣(かすり)
絣糸で交差するように織り上げた着物で、文様の輪郭がかすれたように見えるのが特徴。丈夫。
・紬(つむぎ)
先染めの紬糸を使った光沢のある素朴な着物。結城紬や大島紬など。
・浴衣
夏専用の薄めの生地で作られる着物。下に和装用のランジェリーや肌着を身につけると安心。
男性の正装の和服
男性の正装の和服には、以下の2種類があります。
・色紋付(いろもんつき)
黒以外の着物と袴、羽織を合わせる和装で、五つ紋を入れれば新郎の衣装としても使用可能。
・お召一つ紋付
紬やお召しの無地の着物に三つ紋や一つ紋を入れると略礼装に格が上がる。
男性の外出着の和服
男性の外出着の代表的な着物は、以下の3種類です。
・紬
厚みのある生地で耐久性に優れ、素朴な雰囲気の着物。大島紬や結城紬、米沢紬など。
・ウール
羊毛で織られた着物。生地が厚めで温かく、夏以外でも着用できる場合がある。
・木綿
天然素材で肌触りがよく吸湿性に優れる着物。自宅で洗濯できる利点がある。
男性の普段着の和服
男性の普段着の着物としては、主に以下の3種類になります。
・浴衣
風通しのよい薄手の生地を使用した夏用の着物。男性用は丈が短めで身長から30cmほど短いものが最適。
・甚兵衛
上衣と下衣に分かれた夏専用の着物で、涼しく動きやすい。花火大会や夏祭り、ルームウェアなど幅広く利用される。
・作務衣
禅宗の僧侶の作業着が原型で、機能性に富んだ部屋着や寝巻として親しまれている。
日本独自の職業の和服衣装
日本独自の職業にも個性的な和服衣装があり、現代にまで脈々と伝わっています。
通販でコスプレとしても人気の高い職業に関する和服衣装について、まとめました。
平安貴族・煌びやかで雅な伝統が息づく平安装束
平安貴族の衣装として有名なのは、平安時代の後期に生まれた「十二単(じゅうにひとえ)」です。
十二単が、「長袴・単衣・五衣・打衣・表着・唐衣・裳」といった装束で構成されているから、「五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)」とも呼ばれています。
・長袴(ながばかま)
下半身に身につける装束で裾が後ろに引くほど長い筒型の袴。精好織という絹織物を使用し、紅色や濃い紫が多い。
・単衣・単(ひとえ)
日常着の下に着る衣。丈や裄が袿より大きく作られ、絹や綾などの生地を使用することが多い。
・五衣(いつつぎぬ)
肌着の上に着る袿を5枚重ねた衣で、配色美を意識し襲色目という配色パターンがある。
・打衣(うちぎ)
五衣の上、表着の下に着用する薄めの衣で、砧打ちで光沢を出す。差し色の役目を果たす。
・表着(うえのきぬ)
唐衣の下に着用する着物で、五衣の重ねが見えるように小さめに作られているのが特徴。有職文様が描かれる。
・唐衣(からぎぬ)
十二単の中で一番上にまとう丈の短い着物。中国の唐服に由来する華やかな仕様。
・裳(も)
背中側の腰に結んで後ろに垂らして引く布。重ね着の変化でプリーツスカートのような形に変化した。
忍者・農民に溶け込みやすいような工夫が詰まった忍び装束
「忍者」とは、室町時代から江戸時代にかけて領主や大名に仕え、戦で独立部隊として戦ったり、忍術を駆使してスパイのような活動を行ったりした特殊部隊のことです。
忍者の衣装は、農民が主に農作業する際に着ていた「野良着(のらぎ)」がベース。
夜に活動することが多かったため、暗闇に溶け込みやすいような「忍び装束」と呼ばれる黒や濃い紺色など暗めの色味の衣装を身につけていました。
・頭巾
顔や頭を覆う布でほっかぶりとも呼ばれ、顔を隠す以外にロープや包帯としても使用された。
・上着
約1mの短め丈と筒袖が特徴の上衣。多くのポケットがあり小しころや棒手裏剣などを収納していた。
・手甲(てっこう)
武器や日光から手や腕を守る道具で、夏は虫よけ、冬は保温効果もある。
・袴
裾を細く仕立てた袴で「野良袴」。動きやすいように左右を別々に仕立て後で帯部分で縫い合わせていた。
・脚絆(きゃはん)
すね当てとして袴の上から巻くもので、武器を隠す用途もあった。
・足袋(たび)
足底に厚い綿を入れた革製の足袋で、屋敷に侵入した際に音がたたない工夫が施されている。
三重県の伊賀や滋賀県の甲賀が「忍者の里」として有名で、レンタル衣装でなりきり体験できる変身スポットが点在しています。
巫女・清楚さと神々しさが際立つ巫女装束
「巫女(みこ)」は、神社や宗教団体に勤めて日本の神々に奉仕する女性の祭司。
宮司などの神職の補佐をしたり、神事の際に神楽を舞ったりするのが、主な仕事になります。
巫女の衣装には、普段着の衣装や祭祀の衣装など、幾つかの種類がありますが、一番有名なのが、普段着にあたる「白衣」と「緋袴」のコーディネートです。
・白衣(はくい)
上半身に着る白い小袖で、襟元は掛け衿や伊達衿が一般的。
・緋袴
下半身に身につける朱色の袴。捻襠袴が原型で、左右の足を独立して動かせる構造が特徴。行灯袴のようなロングスカート型も増えている。
戦国武将・武将の威厳や地位の象徴だった甲冑
「戦国武将」は、15世紀末から16世紀末ころまでの戦国時代に活躍を遂げた武将。
戦国武将の戦着として有名なのが、胴部を保護する「鎧(よろい)」と、頭部を保護する「兜(かぶと)」から成る「甲冑(かっちゅう)」です。
「鎧兜」とも呼ばれる甲冑は、「大鎧」、「胴丸」、「当世具足」の3つに大別できます。
・大鎧(おおよろい)
兜鉢や胸板、逆板などの武具から成る大きな鎧。騎馬武者の上級が着用していた。
・胴丸(どうまる)
平安時代中期に誕生した胴部を保護する軽く動きやすい鎧。下級武士が徒歩戦で用いた。
・当世具足(とうせいぐそく)
鉄板製の胴丸や籠手、脛当てなどを組み合わせた鎧で、室町後期から安土桃山時代にかけて使用された。
舞妓・少女のあどけなさを引き立てる華やかな衣装

「舞妓(まいこ)」とは、京都の五花街(上七軒・先斗町・宮川町・祇園甲部・祇園東)において、舞踊やお囃子など芸妓になるための修行を積む少女のことを指します。
「お引きずり」と呼ばれる丈の長い着物を着る点と、長く垂れ下がった帯「だらりの帯」を結ぶ点が特徴です。
・お引きずり
裾が床につくほど丈の長い振袖を着用し、左手で褄を持ちながら歩く。肩上げ・袖上げの伝統がある。
・だらりの帯
幅が広く長さが長い丸帯。帯の長さが5m以上、重さが6kgほどでだらりと垂れるのが特徴。花かんざしやおこぼも舞妓ならではの小物。
芸妓・大人の落ち着きや色気をまとう粋な衣装
「芸妓(げいこ)」は、舞妓としての修行を終え、三味線や舞踊などの芸事と、お座敷での立ち居振る舞いが一人前と認められた芸者です。
舞妓から芸妓になる際には、着物の襟が赤から白に変わる「襟替え(えりがえ)」の儀式を実施。
黒や青などの落ち着いた色味の着物に、通常の帯でお太鼓を結び、履物は下駄や草履を合わせるなど、大人っぽい凛とした雰囲気を放っています。
舞妓は自毛を結い上げますが芸妓はかつらをかぶっている点、舞妓の華やかな振袖に対して芸妓は落ち着いた色合いの着物を着用する点、足元は舞妓が厚底の下駄を履く一方で芸妓は草履や下駄を履く点が、大きな違いです。
花魁・地位の高さを表す艶やかな衣装
「花魁(おいらん)」とは、遊郭の中で最も地位が高かった遊女のこと。
花魁の格が高ければ高いほど、衣装の豪華さも増したと伝わっています。
位の高い花魁が馴染み客を茶屋へ出迎えに行く「花魁道中(おいらんどうちゅう)」には、宣伝や権力の誇示、特別なおもてなしなどの意味もあり、普段よりも煌びやかな衣装を身にまとっていました。
・打掛(うちかけ)
振袖や小袖の上から重ねてはおる着物。金の刺繍や箔、華やかな刺繍がちりばめられる。
・俎板帯(まないたおび)
花魁の正装とされる煌びやかな帯で、前で結ぶのが特徴。長さが1mほど垂れ下がる様子がまな板に似ることに由来。
・高下駄
通常の下駄より高い下駄で三本歯が特徴。下駄の高さが花魁の格式を象徴していた。
現在では、花魁の衣装をエロテックにアレンジした花柄や、和柄のショート丈のキャバドレスも登場しています。
日本ならではの伝統行事の和服衣装
人生の節目となる伝統行事の際には、古くから和服衣装が着用されてきました。
伝統行事と関わりの深い和服衣装について、詳しくご紹介していきます。
家族そろって初めて氏神様に挨拶を行う「お宮参り」の衣装

「お宮参り」は、生後1か月ほどの赤ちゃんと両親が、地域の氏神様に参拝し、出産の感謝を伝えたり、子どもの健やかな成長を願ったりする行事です。
地域や家庭によっても異なるものの、一般的には男の子なら31日目から32日目、女の子なら生後32日目から33日目にお参りします。
お宮参りにぴったりの衣装を、赤ちゃん、父親、母親に分けて、ご紹介します。
・赤ちゃん
「白羽二重(しろはぶたえ)」と呼ばれる内着の上に祝着である「のしめ」を羽織るのが正式。男児は鯉・兜・竜・虎・宝船など、女児は鈴・手毬・御所車・牡丹・桜などの縁起のよい柄が描かれる。汚れ対策にスタイを準備すると安心。
・母親
訪問着・付け下げ・色無地の着物を選ぶのが基本。主役である赤ちゃんより目立たない淡い色の着物が望ましい。
・父親
第一礼装の黒紋付羽織袴を着用すると赤ちゃんと同格になってしまうので、無地や派手でない着物を選ぶのが最適。一つ紋か三つ紋入りの羽織袴、または羽織と着物のスタイルもおすすめ。
子どもの健やかな成長を祈る「七五三」の衣装

「七五三」は、7歳「帯解の儀(おびときのぎ)」、5歳「袴着の儀(はかまぎのぎ)」、3歳「髪置きの儀(かみおきのぎ)」にちなむ儀式です。
平安時代から室町時代ころの宮中行事が由来と伝わっています。
現在では、3歳、5歳、7歳を迎えた際に、子供の成長をお祝いする行事として定着していて、地域や家庭によって異なるものの、女児の場合は3歳と7歳に、男児の場合は3歳と5 歳でお祝いするのが一般的です。
3歳女児
三つ身という子供用の着物に兵児帯を結び、着物の上から被布コートを羽織るのが通常。三つ身は2〜4歳向けだが四つ身で代用することもある。
7歳女児
四つ身に作り帯や格式の高い袋帯を結ぶコーディネートが人気。筥迫や志古貴などの特別な道具を身につけることもある。
3歳男児
3歳男児は女児と同じ被布コートを羽織るスタイルか、着物の下に袴を合わせるスタイルが主流。
5歳男児
かつての武士の礼装である羽織袴のコーディネートが一般的。袴は下半身に身につける和服で股があり両足を通してはくのが特徴。
新たな門出を祝う「卒業式」の衣装
卒業式は矢絣の着物に紺色やエンジ色の無地の袴を合わせる大正ロマン風の袴コーディネートが定番。
足元は編み上げブーツや草履で雰囲気を調整するとよい。
大人の仲間入りを祝福する「成人式・二十歳のつどい」の衣装
「成人式」は20歳を迎える年に行う式で、元服が由来とされる儀式。開催日は自治体により異なるが一般的には成人の日に行われることが多い。
・女性
9割以上が振袖を選ぶ。未婚女性の第一礼装である振袖が圧倒的に多く、華やかな柄が人生の門出を祝う。
・男性
五つ紋入りの黒の長着と羽織、縞模様の袴を合わせた黒紋付羽織袴がおすすめ。準礼装の色紋付羽織袴で参加する人も増えている。

2人の結婚を誓い合う「結婚式」の衣装
「結婚式」とは、新郎と新婦の二人が結婚を誓う儀式のこと。
神さまの前で結婚式を誓い合う「挙式」と、新郎新婦をゲストにお披露目する「披露宴」を行うのが一般的です。
花嫁
結婚式和装には、「白無垢」「色打掛」「引き振袖」「振袖」の主に4種類があり、それぞれ格式や用途が異なる。
・白無垢
白一色で仕立てた最も格式の高い婚礼衣装。「嫁ぐ家の色に染まる」という意味がある。
・色打掛
鮮やかな色合いに金銀の刺繍が施された豪華な婚礼衣装。お色直しで好んで選ばれる。
・引き振袖
袖が長く裾を引きずって歩く形式の着物で、昭和30年代以前は婚礼衣装の定番だった。
・振袖
家族で受け継いだり成人式の振袖をお色直しに使ったりするのもおすすめ。
新郎
新郎の和装としては、第一礼装の「黒紋付羽織袴」、もしくは準礼装の「色紋付羽織袴」が主流です。新婦の着用する格と合わせると良いでしょう。
長生きや健康に感謝する「長寿祝い」の衣装
数え年で60歳の還暦や88歳の米寿など、節目の年齢を迎えた時に行う長寿のお祝い。
長寿のお祝いに必要なのは、袖のない羽織「ちゃんちゃんこ」、頭を覆う「頭巾」、「座布団」の3点セットで、色は年齢によって異なります。
・還暦(かんれき)・60歳のお祝い
赤色の頭巾・赤色のちゃんちゃんこ・赤色の座布団を贈る習わし。60年で干支が一巡し誕生の干支に戻ることに由来する。
・古希(こき)・70歳のお祝い
紫色の頭巾・紫色のちゃんちゃんこ・紫色の座布団を贈るのが一般的。杜甫の詩に由来する祝い。
・喜寿(きじゅ)・77歳のお祝い
「喜」を草書体で書くと七十七に見えることから77歳のお祝い。紫色の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈る習慣。
・傘寿(さんじゅ)・80歳のお祝い
八十を縦書きすると傘の略字に見えることに由来。黄色の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈る習わし。
・米寿(べいじゅ)・88歳のお祝い
「八十八」を縦書きすると「米」の字になることにちなむ。黄色や黄金色の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈るのが主流。
・卒寿(そつじゅ)・90歳のお祝い
卒の略字が九十と読めることにちなむ。白や紫の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈る習慣がある。
白寿(はくじゅ)・ 99歳のお祝い
百から一を引くと「白」になることにちなむ。白色の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈るのが習わし。
百寿(ひゃくじゅ)・100歳のお祝い
100年は1世紀で紀寿とも呼ばれる。桃色や白色の頭巾・ちゃんちゃんこ・座布団を贈る習慣がある。
| 長寿祝い | 年齢 | 必要な小物 |
| 還暦 | 60歳 | 赤色の頭巾赤色のちゃんちゃんこ赤色の座布団 |
| 古希 | 70歳 | 紫色の頭巾紫色のちゃんちゃんこ紫色の座布団 |
| 喜寿 | 77歳 | 紫色の頭巾紫色のちゃんちゃんこ紫色の座布団 |
| 傘寿 | 80歳 | 黄色の頭巾黄色のちゃんちゃんこ黄色の座布団 |
| 米寿 | 88歳 | 黄色の頭巾黄色のちゃんちゃんこ黄色の座布団もしくは 黄金色の頭巾黄金色のちゃんちゃんこ黄金色の座布団 |
| 卒寿 | 90歳 | 白色の頭巾白色のちゃんちゃんこ白色の座布団もしくは 紫色の頭巾紫色のちゃんちゃんこ紫色の座布団 |
| 白寿 | 99歳 | 白色の頭巾白色のちゃんちゃんこ白色の座布団 |
| 百寿 | 100歳 | 白色の頭巾白色のちゃんちゃんこ白色の座布団もしくは 桃色の頭巾桃色のちゃんちゃんこ桃色の座布団 |
アジアでおすすめの民族衣装4選
民族衣装は、地域の歴史や風土を反映したものであり、日本と同じアジアの国々の民族衣装もそれぞれに特色が異なります。
海外の中でも、日本と関係の深いアジアの国々で特におすすめの民族衣装をランキング形式でご紹介しましょう。
韓国・女性:チマチョゴリ/男性:パジチョゴリ
韓国の伝統的な民族衣装は、女性は「チマチョゴリ」、男性は「パジチョゴリ」です。
・女性
チマチョゴリ:巻きスカート型の下衣「チマ」と短めの上着「チョゴリ」から成る。胸元でリボン(コルム)を結んで着用する。
・男性
パジチョゴリ:ベスト「ぺジャ」と上衣「チョゴリ」、ズボン「パジ」を組み合わせた衣装で、成人式や結婚式などで着用される。
インド・女性:サリー/男性:クルター
インドの伝統的な民族衣装は、女性の「サリー」、男性の「クルター」が有名です。
・女性
サリー:縫い合わせていない1枚布を身にまとう衣装で、木綿や絹など様々な生地がある。世界で最も古い民族衣装の一つとされる。
・男性
クルター:立襟で長袖の膝丈くらいの衣装。ゆったりとして動きやすく着心地がよい。
中国 ・女性:チャイナドレス/男性:チャンパオ
中国の伝統的な民族衣装は、女性は「チャイナドレス」、男性は「漢服」になります。
・女性
チャイナドレス:身体にぴったりと合う詰め襟ワンピースで、脇に深いスリットが入るのが特徴。イベントのコスプレでも人気がある。
・男性
漢服:丈の長いシンプルなデザインの衣装で、漢王朝時代に貴族が着用していた。
ベトナム・アオザイ
ベトナムの伝統的な民族衣装は、女性、男性ともに「アオザイ」になります。
・女性
アオザイ:ふくらはぎから足首ほどの長い丈のワンピースに白っぽいズボンを合わせる。シルエットの美しさから「世界で最も美しい民族衣装」と称されることがある。
・男性
アオザイ:袖や肩が大きめに作られ、龍や鳥が描かれることが多い。新郎のフォーマルな衣装として有名。
アジアで人気の民族衣装一覧!
| 国名 | 民族衣装 |
| ベトナム | 女性・男性ともにアオザイ |
| 中国 | 女性:チャイナドレス男性:チャンパオ |
| インド | 女性:サリー男性:クルター |
| 韓国 | 女性:チマチョゴリ男性:パジチョゴ |
海外で人気のコスプレ衣装
海外で人気のコスプレ衣装について、ご紹介します。
・メイド
黒のワンピースに白の襟とカフス、フリル付きエプロンやカチューシャを組み合わせた清潔感と可愛らしさのある衣装。19世紀頃のイギリスのハウスキーパー服がベース。
・魔女
黒を基調としたスカート、帽子、杖などで神秘的な雰囲気を醸し出す衣装。ヨーロッパの伝承に由来するスタイルが多い。
全国のテーマパークや民族博物館では海外の民族衣装を身につけて記念撮影できるスポットがあり、インターネットでも民族衣装やコスチュームを扱うショップが多数あります。観光やイベントで個性豊かな衣装を体験してみてください。
日本の伝統衣装の和服が豊富にそろう「京都きもの市場 着物宅配レンタル」

「京都きもの市場 着物宅配レンタル」は、日本有数の着物通販サイト「京都きもの市場」を運営する着物宅配レンタル専門のサイトです。
公式サイトには、訪問着などのレンタル商品に加えて、ご利用ガイドや発送方法、利用規約、利用者のレビュー、個人情報保護法に基づく個人情報の取り扱い、採用情報など、初めてのお客様でも安心してご利用いただけるように、詳細な情報も掲載。
商品は、グレーやレッドなどのカラー、種類、身長などのお客様の希望条件を選択すると、検索の結果として、対象の商品がおすすめ順に見やすく表示されるのが特徴です。
会員登録をし、マイページにログインすることで、お気に入り商品を登録できたり、レンタルの履歴を確認できたりもします。
着物から着付け小物までをトータルコーディネートセットで届けてもらえたり、最大2万円までの補償が付いた「安心パック」のサービスがあったりと、簡単に利用できると評判です。
ネットショップにも、大人用のレディースとメンズの着物関連商品を中心に、安い商品から大きい商品まで、ブランド品や新着商品をはじめとする2万点ほどもの商品が並んでいますので、和服の購入を考えている方は見逃せません。
クレジットカードや銀行振込などから支払い方法を選べる点、 注文価格が税込8,800円以上で配送料が無料になる点、バーゲンが不定期で開催され割引価格で着物をお得に購入できるクーポンをいただける点なども嬉しいポイントです。
伝統行事やイベントで着物を着る予定がある方は、「京都きもの市場」の公式サイトを確認してみてください。
伝統行事やイベントの際には日本の民族衣装である和服を着用しよう!
風土や生活習慣に応じて変化しながらも、時代を超えて現代へと受け継がれる日本の伝統衣装である和服。
一口に和服と言っても、種類や用途は様々です。
もともと和服は、冠婚葬祭をはじめとする伝統行事や職業に欠かせない伝統衣装でしたが、現代ではキャラクターやアニメをモチーフにしたコスチュームや、ホビーのコスプレ衣装、ロリータ風の衣装など、多彩な和服も誕生しています。
近年では、コスプレ感覚で非日常の和服を楽しむ人も少なくありません。
また、ダンス大会などのスポーツ時やクリスマス、ハロウィン、パーティーなどのイベント時に、和服衣装だけでなく、ウィッグやバッグ、靴、コスメ、ジュエリー、雑貨、おもちゃなどを含むトータルコーディネートで仮装を楽しむのもおすすめです。
ペット用やキッズ用の和装衣装も販売されていますので、家族でのおそろいコーデも楽しめます。
文化祭や学園祭などのイベント、伝統行事には、先人の知恵や技が詰まった日本ならではの民族衣装である和服で参加してみてはいかがでしょうか。
